2011年2月24日

2月20日2011年の週報に掲載

昨日の土曜日には、日本文化センター『星光庵』にて、表千家の「お茶会」がありました。松本師匠からご指導を受けてはや4年が過ぎ、今回は「濃茶」の亭主をさせていただきました。

茶の湯の作法を確立した千利休には、利休七哲と呼ばれる七人の高弟がいましたが、その内の五人が高山右近に代表されるキリシタンでした。それもあってのことでしょう、茶の湯の中には、キリスト教の影響がとても多く散りばめられています。

ですから日本文化の集約でもある茶の湯は、決してキリスト教と対立しない、それどころか隠れキリシタン達は、茶の湯の席を、礼拝の場とし、茶の湯を通して聖餐式を守ってきたのです。徳川幕府のもと200年以上に亘るキリシタン禁制の中で、茶の湯からキリスト教的なものは、消し去られように見られましたが、実際には、その作法の中に、また茶室の造りの中に、さらにその精神の中に、しっかりとキリスト教の真理が残っているのです。

「狭き門から入りなさい」「野の花を見よ」、また「もてなしの心」に見られる隣人のへの愛。そして前述した聖餐式。他にも随所にキリスト教を見ることができます。

たった一杯のお茶。しかし、その中に「もてなし」の全てを集約し、そこから永遠への想いを深めていくのです。茶の湯を通して、この世の流れから一時、わが身を離れさせ、一息つく、茶の湯とはいいものです。

関牧師



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