2009年7月22日

7月26日2009年の週報に掲載

 映画「おくりびと」を観ました。とても感動しました。納棺士という職業があったことも初めて知りました。納棺の儀式における様式美、動作の一つ一つに、とても美しいものを感じました。俳優の方々の演技も、映像の美しさも素晴らしく、なるほど多くの賞を取ったのも納得です。

 納棺士は、納棺を儀式化することによって、死者への畏敬の念と、遺族への心遣い表現しています。そこに宗教的なものはなく、従って、どんな宗教にも対応できるようです。しかし現在納棺士という存在は少なく、その存在を知らない人の方が多いようです。

 日本で葬式を執り行うことがありましたが、ある葬儀屋さんの、ご遺体をただの物体として扱うかのような仕草に、大変不愉快になったのを覚えています。一概に言うことは出来ませんが、特に日本人は、目の前の遺体に対して、ただの物体であるかのような割り切り方は出来いようです。

 日本には、他にも死化粧士という方もいるそうです。またアメリカにも遺体を綺麗にする仕事があります。しかし、その納棺を儀式化し、そこに様式美を加えるというのは、日本ならではの感覚でしょう。

 日本人への宣教を考える時に、この感覚を理解する必要があるでしょう。もう天国へ行ったのだから、遺体には何の意味もないとして、ぞんざいに扱うようなことがあってはならないと思います。ご遺体やお墓などの軽視が、日本人にキリスト教へのつまずきを与えことは事実であると思います。相手の心を大切にすることです。

「おくりびと」を観て、そんなことを考えました。

関牧師

1 件のコメント:

dolphinblue さんのコメント...

日本人特有の感覚、たいていの外国人宣教師は初め仰天します。それだけ根強く他の国にはない慣習があるからでしょう。私の主人は主の愛を知るドイツ人で私は日本人、お互い当たり前と思ってきたことが相手にとってはとんでもないことであったりします。相手を理解する上で相手の文化習慣を理解することは不可欠ですし、人を愛するとは相手を尊敬尊重することですから、相手が大事に思っていることを無視することはできませんが、聖書の真理は一つですから、愛をもって接することができれば必ず伝わりますし、反対に愛がなければ正しい真理も伝わりませんよね。12年の結婚生活の実感(*^_^*)