2013年6月14日

6月16日2013年の週報に掲載

 今日は「父の日」です。私も一人の父として、改めて父であることの意味を考えています。父という存在に任されている役割は、とても大きいものがあります。現代の特に日本の悲観的な社会状況をもたらした要因の一つに、家庭における父の不在があるように思います。

 戦争中は、国の戦士として不在となり、戦後は企業戦士として不在となりました。仮に、家庭に父が居たとしても、自己表現をしない父である場合、それは実質的には不在に近いものがあります。

 日本の家庭の食卓の風景として、家族が黙って食事をし、父親は目の前で新聞を広げているというものがあります。新聞という一枚の紙が家族との会話を絶っているのです。今では、子供たちの方も、スマートフォンに夢中で、食事をしながらもまったく会話のない家庭も増えているようです。

 今こそ、「父が立ち上がる時」です。自らに任された本来の役割を取り戻すのです。家族を愛し、治め、守り、導き、養うのです。妻と会話をしましょう。子供たちと会話をしましょう。父親自身が自己を表現しましょう。家庭、社会、そして教会においても、男性が「父の心」をもって、その使命を果たしていきましょう。

関真士牧師

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