2007年11月22日

9月30日週報掲載

 ハワイに来てからベルトの穴が二つ増えた。はけなくなったズボンがたくさんある。来た当初は、食べ物が「甘い! しょっぱい!」と言っていたものが、最近では普通になってしまった。これまずいと、最近妻と歩き始めた。なんといってもマノアバレーは最高の散歩道である。マノアの山から吹き降ろす貿易風を受けながら、時に雨に濡れながら歩く道は本当に気持ちがいい。

 道を歩いていると、車で通っている時とはまったく違う景色が広がる。ここにこんな道や家があったのか、と新しい発見が尽きない。一軒一軒の家に、それぞれ住人がいて、そこに生活があり、人生があると思うとそれだけで何とも言えない気持ちになる。車で走り過ぎたのでは見えない世界がそこにある。

 今の時代は、とにかくスピード化の時代。日本では、いつの頃からかエスカレーターでも歩きながら上るようになった。たまに空港にあるような歩く歩道があっても、やはり歩きながら、歩く歩道にのっている。しかし、これだけ物事がスピーディになったのに、それだけ時間が増えたという実感がない。むしろ、ますます時間がなくなったような、忙しくなったような気がする。

 人生、何かに追い立てられるように急ぐより、たまに立ち止まったり、ゆっくり歩いてみたり、そうすると今まで見えなかった世界が見えてきて、新しい発見があるかも。毎週の日曜日の礼拝も、人生を立ち止まり、リセットする良いチャンスである。ある方が「Stop and smell roses」という言葉を紹介してくださった。ついつい通り過ぎてしまうバラの前で、立ち止まって、その麗しい香りをかいでみよう。

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